ノルマンディーに馬事国際キャンパス、6月にオープンへ

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ノルマンディー地域圏のグストランビル市(カルバドス県)で馬事国際キャンパス「ノルマンディー・エキーヌ・バレー」が6月に全面稼働を開始する。これを機会に、経済紙レゼコーは9日付で、ノルマンディーとフランスの馬事産業に関する特集記事を掲載した。
新キャンパスはカーン市の東方30kmに位置し、40ヘクタールと広大な用地を有する。1万8000平方メートルの施設が整備され、アルフォール国立獣医学学校(ENVA)の馬事関連部門の移転を核にして、総合的な拠点として発足する。馬専門の大学病院という位置づけで、競走馬を含むあらゆる種類の馬の全疾患に対応できる医療拠点となる。年間に2000頭を超える馬を受け入れ、また、年間500人の学生を養成する。投資総額は4600万ユーロで、うち4000万ユーロをノルマンディー地域圏が拠出した。
フランス国内の馬の頭数は100万頭を数えるが、うち14万8000頭がノルマンディー地域圏に集中しており、最も多い。ヌーベルアキテーヌ、オーベルニュ・ローヌアルプ、ペイドラロワールの各地域圏が各10万頭でこれに続いている。農業省の推計によると、馬事産業がもたらす資金の動きは全国年間で110億ユーロに上り、馬事産業を主要な業務とする雇用数は6万6000人を数える。全国の競馬場は68県に233ヵ所を数え、競馬の掛け金は年間合計96億ユーロに上り、観客数は200万人を超える。支出1ユーロにつき2.02ユーロの経済効果をもたらすとされ、地域活性化の効果も大きい。