マクロン大統領、解散総選挙を準備

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

日曜紙JDDは6日付で、マクロン政権が解散総選挙を準備していると報じた。解散があるかどうか、ではなく、解散がいつになるのか、が焦点だという。
JDDによると、マクロン大統領の「ルネサンス」党は既に、解散が決定した場合の行程表を準備している。解散発表の翌日に、連立与党のパートナー(中道MODEM、保守「地平」)と協議を開始し、3日目には、パートナーとの選挙協力の協議の行方によらず、各選挙区の候補者の指名を終え、選挙戦の準備を始めるのだという。選挙資金調達の準備も万全で、スタートダッシュで他党との差を広げる構えとされる。
大統領選後の総選挙で、連立与党は下院で過半数を失った。国会運営は厳しさを増しており、マクロン大統領は、タイミングを見計らい、大義名分を整えた上で、解散総選挙に打って出る考えだという。大統領は、左派連合NUPESが提出した内閣不信任案に極右RNが相乗りして賛成票を投じた際に、過激主義の勢力が集まって混乱を引き起こそうとしていると厳しく批判しており、自らを秩序の体現者と位置付けることで、国民の支持を集めることを狙っているものと考えられる。特に、NUPESとの争いで敗北した選挙区の一部を取り戻すことで、過半数を取り戻すことを狙う戦略という。
なお、JDDなどの依頼で行われた世論調査によると、政党別の支持率(「次の日曜日に総選挙の第1回投票があったらどの党に投票するか」という問いに対する答えを集計)は、連立与党が27%(去る6月の総選挙時より0.1ポイント上昇)でトップ、NUPESが25%でこれに続いたが、支持率は1.3ポイント低下している。極右RNは21%で3位だが、支持率は1.8ポイントの上昇を記録しており、勢いがあるのはRNのみという構図になっている。