ワクチン反対派がデモ、マクロン大統領の支持率は衰えず

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ワクチン反対派によるデモが8日に全国で行われた。マクロン大統領の「ワクチン未接種者にいやがらせをする」発言に触発される形で、参加者数が大きく増えた。
パリでのデモは、極右政党「愛国党」のフィリポ党首の呼びかけで行われた。1万8000人余りが参加した。全国のデモを含めると、合計で10万5200人が参加した。これは、12月11日に行われた同様のデモ時の2万人と比べて大幅に増えた。政府は、「衛生パス」を「ワクチンパス」に鞍替えし、これまで検査陰性でも入場を認めていた場所(レストランなど含む)に、接種済み者のみの入場を認めるという制限強化を提案し、そのための法案が先に下院を通過したばかりだが、デモの参加者らは、ワクチン未接種者を差別するのは不当だと主張しており、マクロン大統領の発言は、反マクロン派の結集を強めた感がある。なお、デモに絡んで34人が逮捕され(うち10人がパリ)、警察官・憲兵隊員が10人、軽傷を負った。
ちなみに、大統領の「いやがらせ」発言の直後に行われた世論調査では、大統領選挙におけるマクロン大統領の支持率にほとんど変化は出ていない。第1回投票におけるマクロン大統領の支持率は25.5-26%(左派トビラ氏が出馬する場合と出馬しない場合に分けて調査)で、2位のマリーヌ・ルペン候補(極右RN)の17%に大きく差をつけている。3位には共和党のペクレス候補が16%と僅差で続いている(1月5日と6日の両日に1500人を対象に実施)。