左派4党の「新民衆戦線」、選挙綱領を公表

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左派4党による「新民衆戦線」は14日、選挙綱領を公表した。左翼色の濃い政策を打ち出した。
政策綱領には、法定最低賃金(SMIC)を月額・手取りで200ユーロ引き上げ、1600ユーロとする方針が盛り込まれた。SMIC以外でも賃金のインフレ率並みのスライド改定を導入すると予告。どの程度までがその対象となるかは明らかにされていない。物価抑制では、食料品、エネルギー、燃料等の「必需品」の価格凍結が盛り込まれた。特にエネルギーでは、エネルギー課税の軽減と7月1日付で予定されているガス規制料金の引き上げの撤廃、そして、最低限の電力消費を対象とする無料枠の導入などを予告。原子力の扱いについては明言がなされていない。原子力は共産党が推進派だが、「不服従のフランス(LFI)」と環境派が反対派となっている。このほか、農業については、生産者価格最低限の設定(仕入れ価格がそれを下回ることが禁止される)を、保健については、医薬品調達等の国家機関の設置を盛り込んだ。
政策綱領にはこのほか、失業保険制度改正の撤廃、年金改革の撤廃、住宅補助の10%増額、欧州連合(EU)の財政規律に服さない予算運営といった措置や方針が含まれる。数値は示されていないが、財源は、富裕層に対する優遇の廃止や大企業の「儲け過ぎ」への課税強化により確保するとの展望を示している。
ルメール経済相はこの政策綱領について、失業急増と経済の後退、欧州からの離脱を招く最悪の内容だと非難。極右RNへの対案となる左派連合の政策綱領の内容に悲観してか、パリ株式市場CAC40指数は発表当日の14日に終値で2.66%安を記録。解散総選挙の発表後では最大の下落を喫した。