ゲアン元大統領府長官、サンテ刑務所に収監

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

ゲアン元大統領府長官が13日にパリ市内のサンテ刑務所に収監された。2017年に下された有罪判決が執行された。
ゲアン氏は76才。サルコジ元大統領の側近として、大統領府長官を含む要職を歴任した。ゲアン氏は複数の疑惑で追及を受けているが、今回の収監は、2017年1月に確定した有罪判決に対応している。これは、ゲアン氏がサルコジ内相の官房長を務めていた当時の事件で、不正に現金報酬を受け取っていた件で、公金横領の罪で禁固2年(うち1年が実刑部分)の有罪判決が確定していた。あわせて、不正に着服した19万ユーロ程度の資金を国に返還するよう命じられたが、この返還のペースを巡り、国とゲアン氏の間で係争になり、去る11月に、実刑部分を増やす形で刑罰が修正された。これを受けて、9ヵ月間の予定で収監が開始された。ゲアン氏の弁護士は、高齢による健康問題を挙げて、刑の執行の見直しを求める請求を行ったことを明らかにした。
ゲアン氏は月額5600ユーロの年金を受給しており、うち3000ユーロを国に対する負債の返還に充当している。国は返還分を増やすよう求めている。検察当局によると、ゲアン氏はこれまでに36%を返済したのみで、そのほとんどが差し押さえ(年金受給額の天引き含む)による返済であるという。ゲアン氏は、世論調査事件でも別途起訴されているが、この返還遅れの件を重く見て、検察側は求刑を「執行猶予なしの禁固1年」に重くした(本来は「禁固1年(うち6ヵ月が執行猶予付き)」)という経緯がある。こちらの判決は1月21日に下される予定。