ラウルト医師、「鼻にワセリン」の予防法を提案

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ヒドロキシクロロキンでおなじみのディディエ・ラウルト医師が3日、勤務先のマルセイユ大学病院のユーチューブ・アカウントを通じて公表した動画の中で、「ヴィックス」ブランドの塗る風邪薬「ヴェポラップ」を鼻の穴や口に塗ることで、新型コロナウイルスの感染を防ぐ効果がある可能性を示唆した。ヴィックスはこれを受けてコメントを発表、胸部等の所定の場所以外の塗布は健康を害する恐れがあるのでやめるよう呼びかけた。
ラウルト医師は動画の中で、ワクチンを含む「公認」の予防手段に距離を置く姿勢を示しつつ、費用のかからない有効成分を試すことを提案。シクロスポリンやイベルメクチンの名前を挙げた後で、パラフィンやワセリン、ヴィックスのような薬を鼻に塗ってみたらどうか、と言明。同医師はその前に、ワクチン等を念頭に置いて、利益相反の共犯関係にある者が効果を認めるというマッチポンプで公衆衛生の政策が左右されるのは嘆かわしいという趣旨の批判をしており、自分はヴィックスとは一切関わりがない、とも述べた。
ラウルト医師の「人気」から見て、放っておいたらヴェポラップを鼻に塗る人が続出するのは間違いない。ヴィックスは急遽コメントを発表し、ヴェポラップは咳や関節痛を鎮めるために喉や胸部等に塗布するものであり、口や鼻に塗布してはならないと説明。含有の油分が肺に至ると危険であると警告した。