衛星電気推進システムを開発のExotrail、5400万ユーロを調達

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宇宙ベンチャーの仏Exotrailはこのほど、5400万ユーロの資金調達(シリーズB)を完了した。商用化段階への移行と米国への進出のための資金とする。
同社は2015年の創業で、今回で合計調達額は7000万ユーロ程度に上った。公的投資銀行のBPIフランス、公的投資ファンドのSPIや軍隊省のイノベーションファンドFIDなど公共部門の投資家と、民間部門の投資家(ユーラゼオ、360 Capital、Karista、Innovacomなど)が揃って出資した。
Exotrailは、100-150kg程度の小型衛星用の小型電気推進システムを開発。仏トゥールーズに本社を置き、パリ首都圏のマシー(エソンヌ県)には工場を置いている。従業員数は90人。衛星・宇宙分野のパートナーであるユーテルサット、OHBシステム、エアバスを含む20社程度を顧客とする。電気推進システムの開発に加えて、宇宙空間での荷役作業をこなす小型衛星「スペースバン」(400kg程度)の開発計画にも着手した。2023年末に実証機の打ち上げを目指している。