新たな首相候補として社会党のブアムラン氏に脚光:サントゥアン市市長

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

政局混迷が続く中で、毎日のように新たな首相候補が取り沙汰される状況が続いているが、そうした中で、パリ北郊サントゥアン市のカリム・ブアムラン市長(51)の名前が首相候補として浮上している。次期大統領の呼び声さえ聞こえるという。
ブアムラン氏はモロッコ系移民の2世で、移民も多いセーヌ・サンドニ県サントゥアン市で2020年に市長となった。共産党で政治活動をはじめ、現在は社会党に所属する。サントゥアン市はパリ五輪の主要施設を受け入れており、また、次回の五輪開催のロサンゼルス市とサントゥアン市が姉妹都市である関係もあって、米ニューヨークタイムズ紙がインタビューを掲載。これが脚光を浴びるきっかけになった。政界では、オランド元大統領の顧問を務めたガンツェール氏や、中道系で閣僚などを歴任したボルロー氏などが、ブアムラン氏を次期大統領候補として持ち上げているという。ブアムラン氏は社会党所属ではあるが、問題地区を掲げるパリ北郊の自治体を治める「共和国派」として、治安強化や権威の回復などを重視する姿勢を示し、また、足元の政局混迷においては、国民本位で政局空転に終止符を打つための妥協の道を選ぶよう呼びかけている。これが大統領府の目にとまる可能性があるという。また、サイバーセキュリティの専門企業を経営し、シリコンバレーでの経験もあり、この辺りはマクロン時代以降でアピールポイントになりうる。