AIを使ったコンテンツファームが相次いで出現

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

米スタートアップ企業ニューズガード(フェイクニュース対策開発)は、5月1日に発表した報告書において、人工知能(AI)を使った49のコンテンツファームを7つの言語(英語、中国語、仏語、ポルトガル語、タガログ語、タイ語、チェコ語)において特定したと発表した。これらのコンテンツファームでは、コンテンツのすべてあるいは大半が、人間により生成されたニュースに似せて、AIによって生成されている。数百の記事が多くのテーマの下に生成されているが、フェイクニュースが紛れ込むことがしばしばあるという。またこれらコンテンツファームの記事は内容が薄く、質が悪いもので、広告収入を得ることを主な目的としていると指摘。
ニューズガードは、AIにより記事が生成されているかチェックするために、AIに特徴的な表現や言い回しが存在するかどうかを調べた。それによると、AIにより生成された記事の多くは、他のニュースソースの記事を要約したり、書き換えただけにすぎない。報告書では、その例として、米ニュース専門局CNNのコンテンツだけを利用しているコンテンツファームを挙げている。
これらのコンテンツファームは、オーナーの名を明らかにしていない。ニューズガードは、アドレスを明らかにしていた29のコンテンツファームに取材を試みたが、AI利用を認めたのは2つに過ぎず、残りは回答しなかった。
ニューズガードでは、AIが作成したニュースのすべてがフェイクニュースではないが、ユーザーは警戒すべきと指摘している。