検察当局、マクロン大統領の選挙キャンペーンを捜査対象に

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PNF(金融犯罪全国管区検事局)は24日、ルパリジャン紙の報道を受けて、2件の予備捜査を開始したことを明らかにした。「2017年及び2022年の大統領選挙におけるコンサルティング事務所の協力」がキャンペーン会計において過小に計上されていた」疑いと、「不当な優遇及び同秘匿」の疑いの2件で、予備捜査を10月に開始していたことを認めた。
PNFは名指ししていないが、これらはマクロン大統領と、米コンサルティング会社マッキンゼーが対象であると考えられる。マクロン大統領派にはマッキンゼー出身者が多く、選挙キャンペーンにもマッキンゼーのコンサルタント数名が個人的に協力していた。検事局は、マッキンゼーが実質的にマクロン大統領の選挙キャンペーンを無償でサポートし、その見返りに政府からの契約を得た疑いを捜査している模様。
マッキンゼーとマクロン大統領の関係は以前から取り沙汰されており、この問題では上院調査委が設置され、その報告書が去る3月に公表された。報告書は、政府によるコンサルティング事務所への事業委託の規模が、2018年から2021年にかけて2倍以上に膨らんでいることを指摘し、マッキンゼーが2011年から2020年にかけてフランスで納税実績がないことも明らかにしたが、マッキンゼーの公共市場におけるシェアは1%に満たないことも確認していた。当局は既に、資金洗浄と脱税の疑いでマッキンゼーを対象とする予備捜査を開始しており、それに加えて、新たに2件の予備捜査に着手した。
大統領には不逮捕特権があり、マクロン大統領は在任中には捜査の対象とはなりえない。大統領はマッキンゼー問題について、5月の大統領選挙前に、契約の付与は法令を遵守して行われたと述べて、不正は一切ないと言明していた。野党側はPNFの捜査開始を材料に政府への攻撃を強める構え。