GEのフランス子会社、従業員代表組織が利益移転の容疑で告訴

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米産業大手GEのフランス子会社GEエナジープロダクツフランス(ガスタービン製造)の従業員代表組織は5月30日、「脱税資金洗浄」などの容疑で、被疑者不特定で提訴を行った。会社側が、不正な手段を用いて会社の利益を外国に移転していると主張している。
同社は、GEが仏アルストムから買収した事業の一部で、ベルフォールに本社を置く。同社の労組連合は、利益移転により人為的に会社が赤字の状態に陥れられていると主張し、2018年以来で2度の内部告発を行ったが、効果がないと判断して、PNF(金融犯罪全国管区検事局)への提訴に踏み切った。脱税資金洗浄、背任、文書偽造と同行使、組織的な秘匿の容疑で提訴した。労組連合は、汚職摘発で名を馳せたエバ・ジョリ元予審判事を弁護士に起用。NGOのオックスファムとAttacも提訴に協力した。労組連合側は、2016-19年の期間に5億5500万ユーロの利益が人為的に移転の対象になったと主張。具体的には、GEの米国子会社へのライセンス料の支払い(売上高の1%)、部品の利益率が4年間で20%へと半減したこと(2億1370万ユーロの逸失)、そして、会社が保有している特許等に係る3億900万ユーロ以上の技術ライセンス料のスイス子会社への支払い、を問題視している。