パリ市、ペリフェリック(環状自動車専用道)改革案を新たに公表

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パリ市のイダルゴ市長は5月18日に記者会見を開き、ペリフェリック(環状自動車専用道)の今後に関する方針を説明した。過去に公表して反発を招いた抜本的な改革はひとまず置いて、より小幅な改革案を打ち出した。
まず、2024年パリ五輪にあわせて、大会関係者向けの専用レーンを設定すると予告。大会終了後にも専用レーンを維持し、ライドシェアやタクシー、バス等の専用レーンとして恒常化する方針を示した。可能なら、専用レーンにおいて、同乗者のいない車両を自動的に検知して罰金を請求する自動取締システムを導入するとした。
現在、ペリフェリックは片側4車線となっているが、市長は2030年までに片側3車線にスリム化する方針を示した。ペリフェリック沿いのスペースの緑化も推進し、2024年までに5万本を植樹するとともに、片側3車線化により確保した10ヘクタールの用地も順次、緑地化して、近隣住民の住環境の改善に努めるとした。イダルゴ市長はその一方で、特に反発が大きかった最高速度の引き下げ(時速50kmへ)については、検討対象になっていないと述べて、可能性をひとまず否定した。