仏貿易赤字、8月に過去最高額を再び更新

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10月7日発表の税関統計によると、仏貿易収支は8月(直近3ヵ月間の平均値)に155億ユーロの赤字となった。赤字額は前月を10億ユーロ上回り、過去最高額を再び更新した。直近12ヵ月間の赤字額は1390億ユーロで、こちらも過去最高額を更新し、2021年通年の赤字額である850億ユーロを大きく上回った。政府は、2022年通年の赤字額を1560億ユーロと予想、2023年には1540億ユーロに上ると予想している。
8月の輸入額(直近3ヵ月間の平均値、以下同じ)は前月比11億ユーロ増の656億ユーロを記録。それに対して、輸出額(501億ユーロ)の伸びは1億ユーロにとどまり、赤字の拡大を招いた。貿易赤字の増大はエネルギー価格の高騰に由来するところが大きい。エネルギー製品の貿易赤字(通関ベース、以下同じ)は8月に110億ユーロとなり、前月より8億ユーロ増大した。電力とガスの輸入額の上昇が目立つという。その他の収支項目も揃って悪化した。消費財の収支悪化は減速したが、中間財の収支は、輸出が12ヵ月ぶりに後退して悪化が目立った。投資財でも、輸出が横ばい、輸入は増加し、赤字が1億ユーロ増の11億ユーロへ増大した。