高級ホテルグループのドーチェスター・コレクションは、パリのプラザ・アテネ及びムーリスにおいて、5月から「従業員手当」の名目で、宿泊料金(宿泊税と飲食税を除外)に5%上乗せした料金を宿泊客から徴収して従業員に分配する仕組みを開始した。徴収した「従業員手当」は、プラザ・アテネ及びムーリスの従業員1000人に対して、勤続年数や職務に左右されることなく公平に分配される。5月から7月までの3ヶ月間ですでに1700ユーロ(税抜き前)が支給された。なお、利益に応じて従業員へ支給される利益分配型社内預金の「アンテレスマン」は、新型コロナ危機を背景に、両ホテルでは2020年と2021年は支給されなかった。その前の10年間では1人当たり平均で年2100ユーロ(税抜き前)の「アンテレスマン」が支給されていた。
両ホテルは「従業員手当」の導入を通じて、従業員の採用と定着を目指しており、不足している従業員80人の早期採用に期待している。