CACEIS、欧州初のトークン化マネーファンドにカストディ業務を提供

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大手銀行のクレディアグリコル(フランス)とサンタンデール(スペイン)の共同子会社CACEISは7日、SPIKO(フィンテック)に対して、トークン化資産のカストディ業務を提供していることを明らかにした。Ethereumのパブリックネットワーク上にてネイティブ発行のトークンを対象とするマネーファンドとしてはフランスで初の2商品にカストディ事業を提供する。
対象のファンドは、独仏のユーロ建て債券とドル建ての米国債により運用される。償還期限が平均で2ヵ月、最大で6ヵ月の債券が対象になる。昨年6月に運用が開始され、1億ユーロを超える資金を集めた。ブロックチェーンの利用により、ユーロ建て債券のファンドでは10ベーシスポイント、ドル建てでは40ベーシスポイントの手数料圧縮を実現する。CACEISでは、将来的にステーブルコイン、トークン化預金、中銀発行のデジタル通貨の取り扱いを可能にするサービスに着手する計画。
SPIKOは2023年にパリに発足したトークン化金融商品を専門とするベンチャー企業。CACEISは保管資産が5兆ユーロ強、運用資産総額が3兆4000億ユーロ。金融投資家と資産運用会社を顧客に金融サービスを提供している。