カルフール、「手のひら決済」を試験運用

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

仏食品小売大手カルフールが、スーパー「カルフール・マーケット」のパリ6区の店舗で7月29日から「手のひら決済」の試験運用を開始する。顧客は自分の手のひらの静脈パターンとカード情報を登録しておき、店舗のレジでは決済端末に手のひらをかざすだけで支払いを行える。
「手のひら決済」では、手のひらの静脈を読み取る生体認証技術を利用する。端末を開発した仏決済用端末大手インジェニコは、「指紋や顔認証と異なり、体内にある静脈は摩耗せず、外部環境に影響されにくいので、より高度な安全性を提供できる」と説明している。
米国ではアマゾンが2023年7月に、傘下の食品スーパー「ホールフーズ」全店への「手のひら決済」導入を発表したが、欧州では今回のカルフールが初のテストケースとなる。同社は、「この技術は支払いプロセスを早めるのみならず、レジ待ちの時間も短縮でき、顧客定着化システムに統合されて全体的な購買体験を改善する」と期待する。