インドのモディ首相訪仏:ラファール戦闘機の追加購入決まる

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インドのモディ首相がフランスを公式訪問した機会に、ラファール戦闘機の追加購入などの合意が成立した。
インドは2022年に就役の航空母艦ヴィクラントの艦載機として、ラファールの海軍仕様機を調達することを決定。仏DGA(兵器総局)との間で基本合意を結んだ。26機を購入する方針で、今後に詳細を交渉で詰めて、数ヵ月中に正式に契約を結ぶ予定。インドは2016年にラファールの空軍仕様機を36機購入する契約を結んでおり、インド国内の合弁工場で機体部品等を製造するなどのオフセットを認めさせていた。新たな契約でもそうした措置が協議の対象となる。
両国は同じ機会に、スコルペヌ級潜水艦(通常動力)3隻の追加購入についても取り決めた。スコルペヌは2005年に6隻の調達をインド海軍が決定しており、その6隻目が2024年に引き渡されることになっている。フランスの技術支援を受けて、建造はインド国内の造船所で行われている。追加の3隻も同じ方法で建造される。価格等を交渉で詰めた上で正式契約が調印される。
モディ首相は、仏印両国の間で戦略協定が結ばれた25周年を記念して、マクロン仏大統領の招きを受けてフランスを公式訪問し、14日には革命記念日の軍事パレードに列席した。フランス政府は、インド太平洋地域を中心に、インドを戦略的パートナーとして位置づけており、今回の首相訪仏はそうしたフランス側の期待をよく表している。両国はこの機会に、戦略協定を2047年まで延長した。訪仏の機会には、両国の39社のトップ(インド23社、フランス16社)が出席するフォーラムも開かれ、インドが強い製薬部門をはじめ、原子力や人工知能(AI)分野などで協力の可能性が協議された。