主要労組CFDTのベルジェ書記長、退任決める

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主要労組CFDTのベルジェ書記長は19日、6月21日付で退任すると予告した。後任には書記長補佐を務めるマリリーズ・レオン氏(女性)を指名した。
CFDTは改革派労組として知られる。近年では強硬派のCGTを抜いて最大の労組となっており、組合員数は60万人以上で、今年に入ってから3万1000人の増加を記録した。足元の年金改革では、ベルジェ書記長はCGTをはじめとする他の労組と共闘する形で反対運動を展開し、マクロン大統領の対応を一貫して批判してきた。改革法の公示が終わり、関係正常化を探るべき局面を迎えたタイミングで退任を決めた。
ベルジェ書記長は2012年にシェレック書記長の退任を受けて書記長に就任した。以来、数度にわたり再選されたが、2022年6月の最後の再選では、任期満了を待たずに途中で退任する方針を明らかにしていた。書記長はこの時期に退任を決めた理由として、足元の様々な事件とは無関係であり、熟慮を重ねた結果だと言明。前任者らと同程度の在任期間となり、後進に道を譲るべき時が来たと考えたと説明した。政界に転身するとの噂については全面的に否定した。
レオン氏の昇格が決まれば、CFDTの書記長に女性が就任するのは2代前のノタ書記長(1992-2002年)に続いて2人目。CGTでも女性のビネ書記長が就任したばかりで、2大労組のトップが揃って女性となる。