アルタレア、Woodeumを完全買収

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

仏不動産大手アルタレアは21日、50%出資先の同業Woodeumを完全買収すると発表した。買収額は公表されていないが、報道によれば、評価額は1億ユーロ前後に設定されたという。
Woodeumは2014年の設立で、木造建築による住宅開発を主力業務とする。CLT(直交集成板)を用いた規模の大きい木造建築物の開発を得意とし、これまでに引き渡し済み又は着工済みの住宅が5500戸余り、計画中が3000戸余りとなっている。年商は2億7000万ユーロ。
アルタレアは2019年にWoodeumの上位持ち株会社であるWO2ホールディングの50%株式を取得。今回残り株式を取得して完全買収する。買収後もWoodeumの経営陣は残留して経営を続け、ペメゼックCEOはアルタレスの執行役員を兼務する。
アルタレアはこの買収により、環境配慮型の住宅開発事業を強化。新建築に適用されるエネルギー効率規制「RE2020」は今後、2031年までに次第に基準が強化されてゆくことになっているが、Woodeumは現状で2031年規制をクリアしており、コンプライアンス面で貴重な戦力になる。今後はオフィス・店舗等の開発にも木材の利用を広げる方針。