パリ五輪入場券販売、不評の声も

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

2024年パリ五輪の入場券の販売が始まった。選択の幅が限られている、料金が高い、などの不評の声が聞かれる。
仏国内では、入場券が合計で1000万枚販売されることになっている。うち300万枚が初回分として販売途上にある。抽選申し込みをした人の抽選がなされ、購入権利者が決まり、2月13日より購入受付が開始された。抽選に当たった人にはメールで通知がなされ(3月15日までの予定)、通知を受けた人はそれから48時間以内にインターネット経由で購入しなければならない。少なくとも3つの種目で同じ数だけ入場券を購入する(全部で31種目が販売対象に)のが義務で、最大で18枚を購入できる。ただし、実際に購入を開始した人々からは、自由に種目を選べない(人気種目を2つ以上選ぶことは認められない)、とりわけ、値段がとても高く(陸上だと100メートル決勝でなくても690ユーロ)、「24ユーロから」という看板に偽りがある、といった批判の声が上がっている。組織委の側では、全体の1割が24ユーロという事実に間違いはなく、現時点でもまだ一部種目で残っており、5月11日に始まる第2陣の販売においても確保されると指摘。安価な入場券の販売を可能にするためにも、料金に「メリハリをつける」必要があると説明している。
組織委は、運営費用の3分の1を入場料収入で賄う計画で、12億4000万ユーロの収入確保を目指している(うち1億900万ユーロを、セーヌ川パレードを含む開会式で確保)。ただ、この見通しについて、仏会計検査院は楽観的過ぎるとして疑念を呈している。