ビベンディ、傘下のエディティス(出版)の上場計画を提示

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仏メディア大手ビベンディは先頃、傘下のエディティス(出版)の従業員代表に上場計画を提示した。ルモンド紙がその内容を報じた。
ビベンディは、同業ラガルデール・グループの57.35%株式を取得済みだが、ラガルデール傘下の出版大手アシェットとエディティスの統合は競争上の問題をはらんでおり、欧州委員会からの承認が得られるのを待って、議決権は22.46%のまま凍結されている。ビベンディは承認を得るため、エディティスを上場して資本関係を解消する方針を固め、その内容を従業員代表に提示した。
これによると、エディティスの株式は、特別配当の形でビベンディの株主に分配され、パリ株式市場のユーロネクスト・グロース(新興企業向け市場)にて上場される。エディティスの株式は現在、29.6%を、ビベンディの親会社であるボロレ・グループが保有しており、残りのビベンディ所有の株式がビベンディ株主の間で分配されることになる。分配後でボロレはエディティスの32%近くの株式を握ることになる。この株式は、エディティスの筆頭株主となる投資家に一括売却される。この買収には、チェコの実業家ダニエル・クレティンスキー氏が正式に名乗りを挙げているが、それ以外で、Reworld(メディア)、大物実業家のグザビエ・ニエル氏、伊出版大手モンダドーリ(ベルルスコーニ一族傘下)、そしてカナダのケベコール(メディア)も関心を示しているという。欧州委は2月半ばまでにこの一括買収者の名前を明らかにするよう、ビベンディに対して求めている。