EUの乗用車新車登録台数、13ヶ月連続の減少には終止符

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欧州自動車工業会(ACEA)によると、欧州連合(EU)の乗用車新車登録台数は、7月には減少が続いたが、8月には久々に増加を記録し、13ヶ月続いた減少に終止符が打たれた。7月には乗用車新車登録台数は前年同月比10.4%減の73万8238台だったのに対して、8月には4.4%増の65万305台となった。1-8月では乗用車新車登録台数は599万6638台で、前年同期比で11.9%減となった。8月に少し持ち直したものの、すでに半導体不足で低迷が顕著だった2021年をさらに下回る低調ぶりが続いている。また新型コロナウイルス危機前の2018年と2019年の水準を大きく下回っている。
主要4市場(独仏伊西)の動向をみると、7月にはドイツが12.9%減、スペインが12.5%減と特に不調だった。8月にはイタリアが9.9%増、スペインが9.1%増、フランスが3.8%増、ドイツが3.0%増といずれも増加を記録した。1-8月では、イタリアが18.4%減、フランスが13.8%減、ドイツが9.8%減、スペインが9.4%減と軒並み減少した。
グループ別の8月の販売実績では、首位の独フォルクスワーゲン(VW)が7.9%増の17万2017台、2位の仏ステランティスが10.6%増の12万3556台だったのに対して、0.6%減の6万2082台を販売した韓国の現代自動車が3位に浮上、仏ルノーは6.99%減の6万1216台に低迷して4位となった。5位はトヨタで7.4%増の4万8213台。
1-8月の販売実績では、VWが15.6%減の150万1790台(市場シェアは25.0%、以下カッコ内はシェア)、ステランティスが18.6%減の123万5435台(20.6%)。3位はルノーで6.9%減の62万5835台、現代自動車が4位で6.1%増の57万9783台、5位はトヨタで0.7%減の43万4393台。