新型コロナウイルスの感染が再拡大、医療機関への影響は回避か

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

新学年を迎えて、新型コロナウイルスの感染が拡大する兆候を示している。1日平均の感染確認数は、9月14日(直近7日間の平均)に2万2128人に上り、9月7日の1万6000人をおおきく上回った。ただし、新型コロナウイルス感染症の入院患者数は1万2971人と、こちらは減少傾向が続いている。集中治療室の入院患者数も730人と、2020年9月以来で最低の水準まで下がっている。
世界保健機関(WHO)は、世界でも週間の死亡者数は2020年3月に危機が始まって以来で最低の水準に達したと指摘している。フランスでも、1日当たりの死亡者数は30人程度と7月半ばの100人程度と比べて後退している。フランスでは引き続きオミクロン株BA.5の感染が主流で、足元の感染拡大は、新変異種によるものではなく、新学年開始に伴い人の間の接触が増えたことに由来している。
ルフィガロ紙は、専門家のコメントを引用し、過去の感染と高いワクチン接種率による集団免疫の形成により、重症化のリスクが低まり、感染が拡大局面に入っても医療体制が厳しい状況に陥るのは避けられるようになるとの見方を示している。新型コロナウイルスが将来的に、季節性インフルエンザのような流行性の感染症として対応されるようになるとの展望もある。