ルノーは英国のスタートアップ企業Fixterを買収した。買収額は公表していない。Fixterは自動車の整備・修理市場で、業者と個人顧客のオンライン仲介サービスを提供している。2017年の創業以来で900万ユーロの資金を調達した実績があり、ルノーによる買収後も社名と経営の独立性を維持する。
自動車の整備・修理を望むユーザーは、Fixterが開発したアプリを通じて申し込むことで、整備・修理を予約することができる。必要な整備・修理の内容をFixterに伝えると、同社がオンラインで料金の見積りを行い、整備業者と連絡をとってくれる上に、自動車の受け渡しなども手配する。請求書の作成、アフターサービス、保証などの手続きもFixterが担当するので、整備業者の側も事務作業から解放されて、整備・修理に集中すればよい。Fixterはロンドンに拠点を置き、英国の独立系整備業者400社ほどと提携しており、地域的には英国の75%をカバーしているという。なお、Fixterはあらゆるブランドの自動車の整備・修理を仲介しており、これはルノーによる買収後も変わらない。
ルノーはFixterに事業の国際展開の可能性をもたらす。2022年の後半にはフランスに参入する予定で、ルノー系列の整備・修理店との協業が予定される。Fixterは他の国々への進出も予定している。