インシュアテックのアラン、1億8300万ユーロを調達

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インシュアテックの仏アラン(Alan)はこのほど、1億8300万ユーロの資金調達を行った。評価額は27億ユーロに設定された。同社は前年の同時期にもほぼ同額の調達を実施したが、その時と比べて、評価額は2倍近く上昇した。
今回の調達では、カナダの年金ファンド(オンタリオ・ティーチャーズ)が調達額の80%を拠出した。ベンチャーキャピタルのレイクスターも出資した。既存株主(テマセク、インデックスなど)も出資に応じた。
同社は今回の調達について、黒字化の実現に向けた最後の調達になると考えている、と説明。前回調達した資金の一部はまだ手元に残っているが、資金調達の環境が今後厳しくなるのを見越して、ここで資金を確保しておくことにしたとも説明した。
同社は、補足健保の団体保険を主力業務としており、2021年時点で30万人の被保険者・ユーザー(うち1万5000がベルギー、5000がスペイン)を数える。米社Jourの買収により開始したメンタルヘルスのサポートサービスも6000人近く(うち5000人弱がフランス)の会員を得ている。2025年時点で300万人の達成と黒字化を目標に掲げる。