詩人のロベール・デスノス(1900-45年)の未発表の作品数十編が近く刊行される。ルフィガロ紙が28日付で報じた。
デスノスはシュールレアリスムを出発点とし、ジャーナリストとして、また詩人として活躍。ラジオ局との仕事で、数多くの広告やラジオ劇なども手掛けた。独特のユーモアと言葉遊びの鋭い感覚を持ち、言語表現の新たな可能性を切り開いた。第2次大戦においてはレジスタンスに関わり、密告を経て逮捕され、チェコにあるナチスの収容所で終戦直後に病没した。
新たに発見されたのは、1936-37年に書かれた作品で、デスノスは当時、毎日深夜に詩作することを自らに課していた。その際のノートを、収集家のジャック・ルテルトル氏が2020年に別の収集家から購入し、未発表作品を発掘。デスノスの校訂本刊行で知られるマリークレール・デュマ氏の協力を得て発表した。デュマ氏が主宰する「ロベール・デスノス友の会」の会報誌「L’Etoile de mer」に掲載される。「どれだけ苦労して快活を得たことか/裏切られた友情/去ってゆく風景/ヒールで砕けた敷石/嵐の雨/さあ掴まえたと快活の首をぐいと締める/お前が死ぬときはお笑い草だ/たるんだ歌声が通りに広がる」。