マクロン大統領、水素部門向けに19億ユーロの追加投資を予告

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マクロン大統領は16日、南仏ベジエ市近郊にあるGenivia社工場を訪問した機会に、水素部門の振興向けに19億ユーロの追加投資を行うと発表した。2030年までの期間を対象とする投資プラン「フランス2030」の枠内で資金を供給する。水素部門には、新型コロナウイルス危機の経済対策「フランス・ルランス」の枠内で70億ユーロの投資が決まっており、合計で89億ユーロが投入されることになる。
Geniviaは、CEA(仏原子力庁)とシュランベルジェ(油田エンジニアリング)が去る3月に設立した合弁会社。ベジエ市近郊の工場では、昨夏より、新型の電解槽を製造するパイロット事業が開始されている。年間300体を製造するが、近い将来に年間1000体以上に引き上げる計画。政府は、19億ユーロの追加投資から2億ユーロを同工場に振り向ける。政府は国内に電解槽のギガファクトリー5ヵ所を整備し、年間で二酸化炭素排出量を600万トン削減する体制の実現を狙っている。Geniviaの工場もその1つとなる。政府は5ヵ所の整備により、2030年までに5万人から10万人の国内雇用を創出できると説明している。
Geniviaは、従来の方式よりも生産性が15%高い高温水蒸気電解による電解槽を製造している。投入する熱に廃熱を利用すれば、二酸化炭素排出量の削減効果はさらに大きくなる。マクロン大統領は、グリーン水素の製造に必要なカーボンニュートラルな電力を確保する上で原子力が重要であることをアピールする考えだとする見方もある。