アフリカ:石油メジャーの再生可能エネルギー分野への投資は限定的

世界の石油メジャーはエネルギー転換の取り組みの一環として太陽光と風力を中心とする再生可能エネルギー分野への投資を約束している。例えばトタルは向こう10年間で再生可能エネルギー分野に600億ドルを投資し、世界中で100GW分の発電能力を確保する計画で、BPも同期間中に30GWを目標し、シェルは年間20-30億ドルの投資を約束している。
しかし、今のところ、これら石油メジャーのアフリカ再生可能エネルギー分野への投資はお飾り程度にとどまっている。ENIはエジプトやアンゴラでの太陽光発電プロジェクトを約束しているが、現在のところ、チュニジア、アルジェリア、アンゴラで合計40MWc分の小規模太陽光発電所を展開しているに過ぎない。これよりは少し進んでいるトタルは、子会社の米サンパワーが南アフリカのプリエスカ発電所(86MWc)のプロジェクトを実施。トタル・エレンが2016年にウガンダのソロティ発電所(10MWc)を開所したのに続き、2019年半ばにエジプトのアスワン周辺で太陽光発電所(126MWc)を稼働させた。また、グリーンテックと合同でアンゴラに35MWcの太陽光発電所を建設する他、ブルキナファソのイアムゴールド・エッサカン金鉱への太陽光発電設備の設置など、産業プロジェクトも推進している。これに対してシェルとBPはアフリカの再生可能エネルギー分野ではほとんど活動していない。
こうした遅れの背景には、世界的な脱炭素のアプローチを進めている石油メジャーが、より大きな効果が期待できる先進国と大型新興国にエネルギー転換の取り組みを集中させているという事情に加えて、アフリカではプロジェクトの実施に時間がかかり、送電網が不足、風力発電ではサイクロンの問題があり、多くの国で法制枠組みが欠如、土地の権利が曖昧であるといった問題がある。また、超大型プロジェクトに慣れた石油メジャーは、アフリカで有望視されている分散型のオフグリッド電力網の構築など、小規模プロジェクトを数多く実施することには慣れていない。この点に関しては、こうした分野で活動するアクターとのパートナーシップを通じて取り組みを加速しようとしている。
Jeune Afrique 2021年4月30日