仏サッカー連盟(FFF)のルグラエト会長、失言問題などで一時休職

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仏サッカー連盟(FFF)は11日に理事会の臨時会合を開いた。ノエル・ルグラエト会長(81)が一時休職を申し出て、理事会はこれを了承した。
ルグラエト会長を巡っては、複数の女性職員に対するセクハラ・モラハラの疑いが取り沙汰されており、スポーツ省の依頼による監査報告書の作成が進められている。会長は、その結果が出るまでの間の暫定的な措置として、休職を申し出た。
会長は先に、フランス代表チームの監督の人選(デシャン監督の続投を決定)に絡んで、かつての有力選手ジネディン・ジダンについて、「ジダンのことはどうでもいい。ジダンから電話がかかってきても出なかったろう」などと放言。この言葉は、ジダンに対する敬意のなさを示すという以上に、会長の品格を改めて疑問視させる材料となり、各方面から強い批判を浴びた。会長は発言を取り下げて謝罪し、自ら理事会を臨時招集して、今回の休職の申し出を行った。
理事会は臨時会長としてディアロ副会長(59)を指名。同時に、ルグラエト会長と犬猿の仲だったフロランス・アルドゥアン事務局長(女性)の停職処分を決めた。この停職処分は、人員削減計画を巡る不手際の責任を問うものだとされているが、会長休職によりアルドゥアン派の発言権が強まるのを封じるのが目的とも考えられる。アルドゥアン氏は同日に発作を起こして入院したと報じられている。サッカー連盟内部の闇の深さを印象付ける展開となった。