MEDEF夏季集会:ボルヌ首相、10%の省エネを要請

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経営者団体MEDEFは29日、パリのロンシャン競馬場で恒例の夏季集会を開幕した。初日にはボルヌ首相が会場を訪れて挨拶し、冬季に向けて10%の省エネへの協力を企業側に要請した。
ウクライナ危機の余波でエネルギー価格は高騰を続けており、今冬の需要期にはガスが不足する恐れもある。その一方で、仏国内では原子炉の稼働率が低下しており、電力不足に陥る可能性も浮上している。ボルヌ首相はまた、今夏の山火事や猛暑といった事例を挙げて、温暖化の影響が目に見えて現れているとし、温室効果ガスの削減という観点ともあわせて、10%の省エネという目標を数週間以内に達成するため、企業を含めた集団的な努力を求めた。目標が達成できない場合、企業へのエネルギー供給の制限が不可避になる可能性も残るとした。
ボルヌ首相はこのほか、企業側の要求である「生産に係る税」の減税について、継続を約束し、地方税のCVAEを廃止する方針を確認した。
MEDEFのルードベジュー会長は、気候変動懐疑派の経営者はいないとし、企業における照明や暖房の調整から、生産工程の見直しに至るエネルギー消費節減に前向きに取り組む姿勢を確認。減税政策については、以前と比べてフランスは既に課税地獄ではなくなっていると述べて、政府の取り組みに謝意を表明した上で、インフレ亢進の中で補助金を求める声が上がっていることをけん制し、家計の購買力を守る最良の方法は、企業の競争力を高めることだ、などと言明した。