マクロン大統領は19日、ベルサイユ宮殿で毎年恒例の投資誘致イベント「チューズ・フランス」を開催した。イベントは今年に8回目を迎えた。この機会に、仏内外の企業による投資プロジェクトが多数発表された。
投資規模などに関する数字には報道により多少のばらつきがある。新規発表のプロジェクトが総額200億ユーロ相当で、先のAIサミットの機会に予告済みのプロジェクトの詳細発表を含めると、全体の規模は、370億ユーロとも、400億ユーロ強とも報じられている。その直接・間接の雇用数は1万3000人程度とされる。
データセンターの整備計画などAI関連の投資は200億ユーロ程度と大きい。米Prologisによる64億ユーロの大型投資計画に加えて、マンパワー(人材派遣)によるラデファンス地区(パリ副都心)におけるAIハブ整備計画(2億ユーロ)など、この分野に投資する企業の業種も広がってきた。今回の発表分を含めると、フランスは英国を抜いて、データセンター整備でスペインに次ぐ欧州2位になるという。
チューズ・フランスの機会に発表された投資計画や契約は多岐に上る。MSCクルーズはサンナゼール造船所(アトランティック造船所)に2隻の発注(35億ユーロ)を確定。米Circは、ナイロン・ポリエステル混紡繊維のリサイクル拠点に4億5000万ユーロを投資する計画を発表した。