コレール大統領府長官が4月14日付で辞職する。大統領府が27日に発表した。
コレール長官は昨年秋の時点で、独立機関HATVPに民間への転職の審査を請求していた。利益相反の点で問題がないとの判定を得て、大手銀行ソシエテジェネラルに入社するという。後任の長官には、エマニュエル・ムーラン氏が就任する。ムーラン氏は56歳。コレール長官やマクロン大統領と同様にENA(国立行政学校)の卒業者で、国庫局局長を務めたほか、ルメール経済相の官房長(2017-20年)やアタル首相の官房長(2024年)を務めた。コレール長官とも近しい人材が起用される。
辞任するコレール長官は52歳。マクロン大統領とは、大統領が2014年から2016年まで経済相を務めた当時の官房長として協力関係を築き、マクロン氏が大統領選出馬を決めた初期段階より、大統領をサポートする役割を果たした。2017年に、大統領の就任とともに大統領府長官となり、大統領の腹心として政策運営を支えた。2022年の大統領再選とともに2期目を迎えたが、コレール長官は2期目の途中で退任する考えを固めて、時期を伺っていた。解散総選挙を経て政局が空転し、辞任の時期を見失ったが、このタイミングで辞任を実行に移した。バイルー現首相のやり方に不満を持っていたという証言もある。