管理職の60%が2024年に増給

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管理職雇用協会(APEC)はこのほど、管理職雇用に関する調査結果を発表した。これによると、2024年に増給を得た管理職が全体に占める割合は60%(男性60%、女性59%)となり、前年の59%を上回って過去最高を記録した。ちなみに、新型コロナウイルス危機前では、この割合が50%を上回ったことはなかった。
管理職求人に関する集計結果は今回の調査の対象外だが、APECでは、管理職の採用は、雇用市場の全般的な傾向とは異なり堅調だと指摘。1991年以来で管理職雇用は増加を続けているとも説明した。
管理職の年間報酬の中央値は5万4000ユーロで、前年比で1000ユーロ(1.9%増)、2022年と比較すると2000ユーロ、それぞれ増加した。平均値では6万700ユーロで、こちらは前年比で1.6%増加した。年齢別では、50才以上で報酬中央値が6万ユーロと、過去3年間で頭打ちにて推移。より低い年齢層の報酬は明確な増加傾向にあり、40-49才では5万9000ユーロと、50才以上の年齢層の報酬との差が1000ユーロまで縮まった。以下、30-39才が5万1000ユーロ、30才未満が4万3000ユーロだった。
その一方で、管理職のうち3分の2が、インフレに伴い購買力の目減りに懸念を表明しており、賃上げが不十分とする見方が広がっている。新型コロナウイルス危機前の水準と比べて、自らの状況が悪化したと考える人が増えている。