ARCOM(仏放送行政監督機関)の調査によると、スマートフォンの世帯普及率は2024年6月末時点で92%(1台以上を保有する世帯が全体に占める割合、以下同じ)となり、初めてテレビ受像機の普及率(89.7%)を上回り、家庭内のスクリーン中でトップに立った。スマホの普及率は1年間で3ポイントの上昇を記録。テレビ受像機は逆に0.2ポイントの微減を記録した。3年前の普及率は、スマホが83.2%、テレビ受像機が91.3%となっており、前者が大きく伸び、後者が後退を続けていることがわかる。それ以外のスクリーンの現在の普及率は、パソコンが87%、タブレットが47.5%となっており、いずれも3年前から普及率に大きな変化は見られない。
スマホの伸張とテレビ受像機の後退は、従来型の地デジテレビ局の視聴後退と連動しているものと考えられる。なお、世帯におけるスマートテレビ受像機の普及率は87.2%まで上昇しているが、テレビ視聴の方法は、固定通信事業者が提供するIPTV経由が圧倒的(84%近く)で、スマートテレビ受像機の接続機能を使う人はさほど多くない。15-34才の若い世代に限ると、リニアTV視聴はスクリーン利用のトップ3に入っていない。他方、衛星放送を受信できる世帯は11.7%まで低下した。