ラクタリス、国内の牛乳調達削減決める:生産者は反発

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

仏乳業大手ラクタリスは26日、国内の牛乳調達量を削減する方針を発表した。2030年までに年間4億5000万リットル相当を削減する。これは、現在の調達量の9%に相当する。
ラクタリスは、長期調達契約の下で、国内の牛乳生産者からの調達に係る料金を引き上げることを約束。4-6月の調達分には1トン当たり425ユーロの基本料金を適用していた。ラクタリスはその見返りとして、調達量の削減を求める方針を示していた。基本的乳製品の輸出価格は変動が大きく、下げ圧力が高いことを挙げて、国内の牛乳調達価格では競争力を確保できないと説明し、輸出の減少を見越して調達を減らす以外はないとしていた。調達量削減については追って交渉する旨が取り決められていたが、ラクタリスは今回、その具体的な数字を示した。
農民団体FNSEAは、削減幅が大きすぎるとしてこの発表に強く反発している。ラクタリスは段階的に、一部の生産者組合からの調達を打ち切ることになり、特に、東部、南部、及び中部(ペイドラロワール)で影響が大きくなる恐れがある。生産者側は、外国調達を増やして国内生産を空洞化させるのが狙いだとラクタリスを非難している。