政府は14日、シャンゼリゼ大通りなどを会場に、五輪・パラリンピックで活躍した選手らを集めたパレードを開催した。7万人程度の観衆が集まる盛況だった。続いて凱旋門のあるエトワール広場で記念コンサートが開かれた。
五輪・パラリンピックの開催は、事前には懸念の声もあったものの、終わってみると国民にはかなり好評だった。大会の警備は効果的に行われ、交通などを含めて目立った混乱は生じなかった。開かれた大会というコンセプトも広く受け入れられ、大会に賭けた組織委員会と特に政府にとっては、大衆的な成功を収められたことが何よりも大きかった。14日のパレードは、そうした大衆的な支持を改めて確認する機会になった。
マクロン大統領はパレード前日の13日に、ルパリジャン紙に寄稿した文章の中で、毎年9月14日を「スポーツの日」として国民全体で祝うことを提案。スポーツ施設や学校、さらには街角で、様々なスポーツのイベントを開くお祭りにしたいと表明した。フランスでは、1982年以来、6月21日に音楽をテーマにしたイベントが全国で開かれて成功を収めており、マクロン大統領はそれに倣って「スポーツの日」の開催を提案した。大統領としては、五輪の成功を追い風にして支持の回復を図りたいところだが、大衆とは忘れっぽいものであるのも本当で、熱狂はそれほど長くは続かないのではないか。