ベルべ教育相は8月28日、全国の中学校200校で、9月から携帯電話の持ち込み禁止を試験導入すると発表した。生徒は教室へ入る前に、所定の棚にスマートフォンをしまうよう求められる。同相はこの措置を2025年から全面導入する可能性も示唆した。
去る5月に、マクロン大統領の要請で作成された、子どものスクリーン曝露に関する専門家委員会の報告書が公表された。報告書では、11歳未満のスマートフォン使用と15歳未満のSNS利用の禁止が進言されており、大統領はこの実施を政府に求めていた。
スマホ専用棚の設置には費用の面から消極的な自治体もある。また保護者からは政府の「統合失調症的」政策に疑問も呈されている。教育省はスマートフォンを専用棚に取り上げる一方で、タブレットを配布してデジタル環境で宿題を出し、デジタル教科書での勉強を強制している。現場の証言によると、教員たちは、明確な理由付けのないまま、デジタル教材を授業に組み込むよう指示を受けているという。
なおフランスでは、公式には2018年以降、中学校での携帯電話使用が禁止されている。