教育省、中学校改革に関する省令を公示

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教育省は17日付で、中学校改革に関する省令(アレテ)を公示した。9月の新学年より施行される。
中学校改革は、アタル首相が教育相時代に着手したもので、学力増強を目的とする一連の新機軸を打ち出している。目玉の一つは、国語と数学の授業を「能力別グループ」により行うというものだったが、省令では結局、「能力別」という言葉の使用を避けて、「個々の生徒の必要に配慮した」グループ分けを行うとの表現が用いられた。教員らの反発に配慮した措置だが、教員らの不満や批判の声は相変わらず根強くある。グループ別学習においては、「特別な必要がある」生徒のグループは人数を減らすことになる。1年に1週から10週まで、必要に応じて、教室全体による授業を行うことができる旨も定められた。教員らからは、この改革だと、1学年の国語と数学の時間をすべて同期させることが必要になり、負担は特に大きくなるとの声が聞かれる。中学1年次と2年次より新制度が9月より導入され、3年次・4年次(フランスの小中高校は5・4・3制)では翌年以降の導入となる。
改革はこのほか、留年の制限の緩和(従来のように保護者が最終的な決定権を持つのではなく、学校長が決定権を行使できるようにする)、さらに、「ブルベ」(中学卒業時に行われる試験)の不合格者を対象にした高校入学準備クラスの試験導入(9月より)も盛り込まれた。将来的にブルベ不合格者は高校入学が認められなくなる。