政府、中期予算計画法案の9月中の可決目指す

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報道によると、政府は中期予算計画法案をこの9月の臨時国会で成立させる方針を固めた。採決なしに法案を可決させる強行措置である通称「49.3」を行使する可能性がある。
2027年までの中期予算計画法案が9月下旬の臨時国会に提出されるという。中期予算計画法は、中期的な予算運営の展望を示す文書で、拘束力には乏しいが、欧州連合(EU)との関係において特に重要な意味を持っている。政府は同法案を昨年末に国会に提出したが、下院で与党が過半数を失っていることもあって、審議は見送りとなっていた。政府はその後の新たな情報を追加して法案を修正した上で、9月20日より下院審議を始める方針という。
予算計画法案の成立は、EUの補助金を獲得する上で前提条件となり、政府が成立に意欲を見せているのもそれが直接の理由と考えられる。400億ユーロの補助金が宙に浮いており、予算の編成難の中で、この財源をなしで済ませる余裕はない。ただ、野党側はそれぞれの理由で予算計画法案に批判的で、妥協成立の可能性が最も大きい保守野党の共和党も、財政健全化の努力が不十分だとの理由を挙げて、法案に反対する姿勢を示している。そうなると、採決をせずに法案を採択させる強行措置(憲法上の条文の名前をとって「49.3」と呼ばれる)の出番となるが、この措置は、一つの国会期間中で1つの法案にしか使えない(予算法案は除く)という縛りがある。予算計画法案は予算法案としては認められないため、通常国会で使用するとあとがなくなるという事情があり、臨時国会でカードを切り、続く通常国会ではリセットしてやり直しという戦法と考えられる。