廃棄物を「石化」、仏Neolitheが実用化

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廃棄物の「石化」方法を開発した仏ベンチャー企業Neolitheが事業の拡張を進めている。1億ユーロの資金調達を実施し、新たな製造拠点を展開する。従業員数は現在の120人が2023年には230人に増員される見込み。
同社は、リサイクルのできない廃棄物(危険廃棄物除く)から、骨材として利用可能な10-15mm程度の石を得る「石化」処理の手法を開発した。現在は、同社地元のメーヌエロワール県内に2ヵ所(シャロンヌシュルロワール、アブリエ)とトゥーロン(バール県)の合計3ヵ所に生産施設を展開している。具体的には、500平方メートルの施設を、廃棄物の分別・処理施設に併設。廃棄物を破砕し、500ミクロン程度の顆粒にして、これに結合剤と水を混ぜてペースト状とし、押出成形により10-15mm程度の粒を得る。日量30トン、年間1万トンの生産能力を有する。
インプットと生産工程における炭素発生はわずかで、廃棄物を焼却した場合と比べると排出削減効果は大きい。骨材の販売による収入よりも、廃棄物生産者との契約に由来する収入の方が大きい。全国に25ヵ所の施設を新設する計画を進めており、投資額が大きいため収支は赤字が続いているが、同社では、事業そのものの収益性は十分だと説明している。