バルネバ、チクングニア熱予防ワクチンの開発で成果

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仏・オーストリア資本の製薬会社バルネバはこのほど、開発中のチクングニア熱の予防ワクチンの効果に関する臨床試験の結果を発表した。363人の成人を対象にした試験で、99%の被験者において、1回の接種から1年後にも十分な抗体があることが確認された。同社はこの結果に依拠し、米食品医薬品局(FDA)の承認を年内に取得することを目指す。
65才までの成人について効果が確認された。これまでは1回接種から6ヵ月目までの効果が確認されていたが、さらに効果が持続することが判明した。安全上の問題は報告されていない。
チクングニア熱は、ネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介するウイルス性の感染症で、発熱や関節・筋肉痛、頭痛、嘔吐などを症状とする。これまで予防ワクチンの開発は成功していなかった。温暖化に伴うヒトスジシマカの生息域の拡大により、欧州でも感染例が報告されるようになっている。バルネバによれば、予防ワクチンの世界市場の規模は、2032年には5億ドルを超える見通しだという。米国に続いて欧州でも2023年中に承認の取得を目指す。