カルフール、リテールメディアでパブリシスと協業

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト

食品小売大手カルフールと広告大手パブリシスがリテールメディア分野で協業する。11月8日に両社が発表した。
カルフールが51%、パブリシスが49%を出資して合弁会社が2023年に設立される。ひとまず、カルフールの進出先である欧州諸国とブラジル、アルゼンチンで事業を展開する。
リテールメディアは、小売業者が持つ顧客データを広告配信に活用する手法を指す。小売業者が持つデータは「ファーストパーティー・データ」と呼ばれ、顧客へのリーチを高め、広告効果を最大化する手助けをブランドに提供する。
リテールメディアの市場規模は今年に全世界で1000億ドルを突破する見通しとなっている。カルフールはこの分野で欧州最大手となることを目指し、1年前に自前のサービス「カルフール・リンクス」を開始していた。カルフールは現在、仏クリテオ(ターゲティング広告)と提携しているが、この契約は2023年末で終了することになっており、その後の展開もにらんで、パブリシスとの協業を決めた。パブリシスは、カルフールのファーストパーティー・データを活用するためのプラットフォームを開発。将来的に合弁会社はこのプラットフォームに小売業の他社を受け入れて、データ収益化のサービスを展開する計画。