パリ13区の河岸に写真美術館「Quai Photo」がオープンへ

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

パリ13区の河岸に平底船を利用した写真美術館「Quai Photo」が整備される。パリ河川港を運営するHaropaが入札を経て業者を選定した。
パリ7区に3年前にオープンし、成功を収めている同じコンセプトのアーバンアート・センター「Fluctuart」を手掛けたニコラ・ロジェロ・ラセール氏が、他の出資者らと共に計画をまとめて、Haropaより、国立図書館前の河岸を20年間に渡り占有する権利を獲得した。1000平方メートルの平底船を係留し、写真の常設展・特別展を開く会場と写真スタジオ、写真専門書店などを整備する。河岸も利用してレストラン・カフェも開き、人々の生活と文化の接点となる場所となることを目指す。
平底船は現在、ディエップ(ノルマンディ地方)の造船所にて建造中で、2月にパリに到着する。ガラスケースを思わせるエクステリアとインテリアの設計は、やはりFluctuartを手掛けたセーヌ・デザイン社が担当した。スペースのレイアウトは柔軟に変更でき、様々な用途に対応できるようになっている。プロジェクトの費用は300万ユーロに上り、ファイナンスにはBPIフランス(公的投資銀行)が協力する。自前の収入で文化施設の運営を賄える自立した組織として機能する。