英国:エリザベス女王が逝去、葬儀は19日に

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英国のエリザベス2世女王が9月8日夜、休養先だったスコットランドのバルモラル城で死去した。96才だった。
女王の崩御を受けて、チャールズ皇太子(73)が10日にチャールズ3世として即位した。同日中に、就任したばかりのトラス首相をはじめとする閣僚全員が、国王への忠誠を誓う宣誓式を行った。エリザベス女王の遺体は、11日にバルモラル城からスコットランドの中心都市エディンバラにあるホリールード宮殿に搬送された。英国王室は、女王の葬儀を19日(月)11時よりロンドンのウェストミンスター寺院で挙行することを決定。遺体は12日までエディンバラのセントジルズ大聖堂に安置された後、ロンドンに移送され、ウェストミンスター宮殿(国会議事堂)内の最も古い部分として知られるウェストミンスターホールに4日間にわたり安置される。19日の葬儀後に、遺体はウインザー城内に埋葬される。19日の葬儀には数多くの民衆が集まることが予想され、世界中から弔問に要人も訪れることから、万全な警護体制の確保が課題になる。
エリザベス2世女王は1952年に即位し、先頃、即位70周年の式典が行われたばかりだった。英国人の8割は、エリザベス女王が即位後に生まれ、女王以外の国家元首を知らずに育った。そのため、女王の逝去に強い思い入れを抱く人も多い。ダイアナ妃の事件から、最近ではヘンリー王子とメーガン妃を巡る騒動まで、英国王室を揺さぶる事件も多いが、エリザベス女王は特に晩年にかけて国民の間に確かな人気を保っていた。女王の跡を継いで即位したチャールズ3世は、必ずしも国民に敬愛されているとはいえず、ダイアナ妃問題の後を引くカミラ王妃と共に、国民の心を掴むことが課題となる。