フランス、今秋に新型コロナ第8波が到来

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仏保健当局の8月25日付け週報によると、8月15-21日の新型コロナ感染症由来の新規入院患者は2772人(前の週に比べて27%減)で、そのうち集中治療の対象となった人は286人(29%減)、死者数は304人(34%減)と感染状況の改善が確認された。
しかし、専門機関は、今秋には気温低下に伴い新たな感染の波が押し寄せることを警告している。ブロン保健相も新型コロナ第8波が来ることは確かだが、その規模は予測できないとして、そのために気を引き締めることを強調した。第8波に備えてワクチン接種の加速が望まれるが、4回目の接種が推奨される高齢者や基礎疾患者への接種状況は芳しくない。8月22日時点では、4回目のワクチン接種率は80才以上で45%、60-79才で33%に止まっている。
一方、欧州医薬品庁(EMA)は9月1日の会合で、オミクロン型に対応した改良ワクチン(独ビオンテックと米ファイザー、米モデルナ)を承認するか否かの決定を下す。当局から承認が得られれば、欧州での改良ワクチンの接種は早期に開始される見込み。欧州委員会は8月初めにモデルナとの間で、まだ引き渡しされていない発注分を改良ワクチンに変更するとともに、改良ワクチンを新規発注することで合意した。なおモデルナのBA1対応ワクチンは英国で承認済みで、米国も7月末にBA4/5対応ワクチンを発注した。モデルナに比べて承認手続きで遅れをとったファイザーは8月26日、欧州で承認が得られれば、9月初めには改良ワクチン(BA1対応、BA4/5対応)を供給できると発表した。