パリ副都心ラデファンス地区は、5Gの新サービスの試験導入を準備している。入札を経て複数の業者を選定し、2022年末から2023年秋までの期限で試験導入を行う。入札は9月26日に締め切られる予定。
この試験導入では、26GHz帯の「ミリ波」などと呼ばれる周波数を用いた5Gが対象となる。この周波数を用いた5Gサービスはフランスではまだ本格化していない。ミリ波では高い通信速度が実現できる反面、障害物に弱いという欠点もあり、26GHz5Gの利点を最大限に活かせるサービスのあり方を案出することが成功の鍵となる。ラデファンス地区では、中心街である広場に3ヵ所の基地局を設置し、5G利用のサービス業者と携帯通信事業者の両方について試験導入の業者を選定し、通常のサービスから特殊な使用法まで、多面的に26GHzの活用法を探る。侵入防止センサーをつないで大量のデータ処理を前提とする保安システムの試験などが念頭にあるという。電磁波の健康への影響に関する測定も行われる。試験導入の予算は50万-100万ユーロを予定する。