ルノー、電動パワートレインでヴィテスコと提携

投稿日: カテゴリー: 欧州自動車・モビリティ情報

ルノーは7月12日、電動パワートレインを専門とする自動車部品メーカー、ヴィテスコ・テクノロジーズとの戦略提携を発表した。ヴィテスコは2021年9月に独自動車部品大手コンチネンタルのパワートレイン部門が独立して発足した。
両社は、EV用のDC/DCコンバータ、車載充電器、インバーターなど電動パワートレインのコンポーネントを1つの筐体に収納した「ワンボックス(One Box)」を共同開発する。このインテグレーション技術によりパワートレインの小型化と軽量化が可能になる。技術を習得するために、ルノーのエンジニアがトゥールーズにあるヴィテスコの研究開発拠点に赴いて共同作業を行う。
「ワンボックス」は2025年からルノーのハイブリッド車とBEVに搭載される予定。ハイブリッド車向けの「ワンボックス」はヴィテスコが生産してルノーに供給するが、BEV向けはルノーが自社工場で生産するという。
従来型の自動車メーカーにとって、電動化の問題点は、自前のノウハウがないバッテリーやモーターなどの部品が必要なために、バリューチェーンを支配することが難しいことで、各社は部品メーカーなどとの提携により、問題の克服に努めている。ルノーの場合、現状ではモーターの30%、バッテリーの7%しか支配できていないが、一連の提携を通じて、将来的にはそれぞれ70%と50%の支配を達成できる見通しだという。