カステックス首相、年金改革の任期中実行を断念

政府は8日、閣僚を集めたセミナーを開催した。来年5月までのマクロン政権の残り任期における政策運営について協議した。
会合後にはカステックス首相が記者会見を開き、見解を表明した。首相はこの機会に、数日前に報じられた年金改革の実行について、コンセンサスがない案件につき現時点で条件は整っていないと述べて、任期中の実行の可能性を否定した。年金改革を巡っては、一部の公社等に残っている年金特殊制度の廃止と、年金最低支給額の1000ユーロへの引き上げ(生涯を通じた就労実績がある人が対象)が実行されるとの報道がなされていたが、特に特殊制度の廃止は労使対立と社会不安を招きかねず、景気回復の腰を折るとする懸念の声が、与党内部からも上がっていた。
カステックス首相はその一方で、延期されていた失業制度改正については、10月1日から12月1日にかけて段階的に導入するとの方針を確認。また、若年失業者の就業支援措置についても、受益者に就業努力を求める形で導入すると予告した。若年者に収入保障を与えるという措置は、マクロン大統領が7月12日の演説において言及していたものだが、保守陣営は給付金への依存を招くとして反対、左派陣営は義務の伴う給付金という理念に反対しており、政府はその間をとる形で制度を準備する構え。報道によると、18ヵ月を給付期間上限とし、就業支援を名目とする給付金として、条件や制裁措置が設定されるという。当初は9月20日に制度の内容が公表される予定だったが、発表は20日以降に延期された。正式な日程は示されていない。