デュポンモレティ法相、利益相反の疑いで予審開始通告受ける

デュポンモレティ法相は16日、共和国法廷弾劾部に呼び出され、数時間にわたる取り調べを受けた。弾劾部は審議の上で、利益相反などの疑いで、法相に対する予審開始を決め、これを通知した。現職の法相が予審開始通告を受けるのはこれが初めて。法相の弁護団は容疑は不当として徹底的に争う意向を表明。カステックス首相も同日中に、法相への支持の念を表明した。
予審は、担当予審判事が起訴の是非を決めるために行う裁判上の手続き。共和国法廷は、閣僚が任務遂行に絡んで犯した犯罪を裁く特別法廷で、デュポンモレティ法相は、2020年7月の就任以来の行為について責任を問われ、異例の早さで予審開始の決定に至った。
法相は、著名弁護士として活躍していたが、マクロン大統領が内閣改造の目玉として法相に抜擢した。デュポンモレティ氏は弁護士時代に、サルコジ元大統領の事件に絡んで捜査当局による通信記録調査の対象になっていたことが判明しており、法相に就任後に、この調査に関わった検察官らの責任を追及する省内調査の実施を命じていた。デュポンモレティ法相の就任に反対していた司法官らはこの件を問題視して提訴を行い、それが今回の予審開始に至った。
法相の弁護団は特に、最高検察庁のモランス長官を証人として喚問することを要求。弁護団によれば、法相は省内調査の開始に先立ち、モランス長官に諮問を行ったうえで調査開始を決めたが、最高検察庁長官がその運営に関わっている共和国法廷が同じ件で予審開始を決めるのはおかしいと主張している。カステックス首相をはじめ、与党のLREMは法相を擁護しているが、予審開始通告を正式に受けた閣僚が残留するのは困難とみられており、辞任圧力が強まることが予想される。