経営者景況感、6月に大幅改善

投稿日: カテゴリー: 日刊メディアダイジェスト欧州レポート

24日発表のINSEE統計によると、経営者景況感総合指数は6月に113ポイントとなり、前月比で5ポイントの大幅上昇を記録した。113ポイントという数字は、経済危機が発生した2007年半ば以来で最高の水準となる。制限措置の解除が進み、経営者の間で今後の見通しが改善したことを物語っている。
総合指数はこれで3ヵ月連続で改善した。部門別では、サービス部門で前月比6ポイント上昇の113ポイント、小売業で同8ポイント上昇の115ポイントと改善が目立った。外出制限緩和の影響が大きい。工業部門は前月並みの107ポイントと高めの水準を維持した。
これより前に発表されたIHSマークイットのPMI指数も6月に57.1ポイントまで上昇し、11ヵ月来の最高を記録していた。景況感が改善しているのは確かだが、ようやく苦境から脱すると考えて過度に楽観的になっている部分もあり、景況感の改善が景気回復に直結するかどうかは即断できない。工業部門では、外国からの受注見通しが改善するなど明るい材料も多いが、拡大局面に入り、資材の調達に困難が出る場面も見受けられ、製品価格の引き上げを検討していると回答する企業の数も増え続けている。